2020年、コロナ禍に株価暴落など、金融市場の荒波を受けて、安全資産を確保すべく、純金積立を始めました。それからおおよそ4年後、しっかりと資産が増えました。ポートフォリオを分散するメリットとインフレ時代の純金投資についてご紹介します。
純金積立とは?
純金積立とは、金を定期的に積立てる投資のことです。一般的な証券会社でも取り扱いがありますが、貴金属を専門に取り扱う会社もあります。それぞれ、純金の預かり方法や引き出し方法、手数料などが異なります。
4年前に書いた記事に詳細を書きましたので、ぜひご覧ください。
なぜ、コロナ禍に純金積立を始めたのか?
私が純金積立に興味と持ったのは、2020年6月のこと。理由はコロナ禍に各国の通貨量が爆増したことでした。
特にアメリカは、コロナの影響でロックダウン、失業者爆増、給付金ばらまき…で大量のお金が必要になり、ドルの流通量が増加。ドルの量が増えれば、1ドルあたりの価値が相対的に下がるのは必至。「あれ?日本円だけじゃなくてドルも危なくない?」と思ったのです。
法定通貨は、国が「刷る」と決めれば、実質いくらでも増やせます。そうすると、1通貨あたりの価値が下がるのはさけられない。そこで目をつけたのが、純金でした。金は埋蔵量が決まっていて、人間の力では増やせない貴金属。だからこそ、だれかがポチッと増やすことができないので、通貨の価値が下がったら相対的に純金の価値は上がっていく、という仕組みです。
そのとき「これから、本格的なインフレが起き通貨の価値が下がった時、純金の価値は上がるに違いない」と思い、積み立てを始めたのでした。
この4年間、金の価格は右肩上がり
2020年から2024年までの金の取引価格を見てみると、綺麗に右肩上がり。2024年に入ってからは急上昇しています。
4年前の目論見が当たっていたのと、円安が上昇に拍車をかけました。それにしても、すごい伸び率です。
4年後、私の純金の価値は+47%上昇
約4年間、毎月純金を積立買付しました。途中で金額を増やしたのですが、ここ数年は毎月1.5万円ずつで、2024年5月現在65.8gを保有しています。
平均取得価格 | 現在評価額 | 差分 | |
---|---|---|---|
1gあたり | 8,705円/g | 12,878円/g | +4,173円/g |
総額 | 57万円 | 84万円 | +27万円 |
約4年間で、評価額が+47%、日本円で27万円増えました。
他にも、プラチナと銀も積み立てていますが、純金が一番運用成績が良かったです。やっぱり純金最高。
純金積立の始め方
純金積立は、同じ積立でも投資信託に比べて手数料の種類も金額も大きいため、どこで始めるかが重要です。ランニングコストはできるだけ安く、でも安心できるのはどの純金積立か、しっかりと吟味する必要があります。
目的別、どこで始める?
純金積立は目的別でどこで積み立てるかを考える必要があります。一度積み立て始めると、変更するのは手間暇がかかりますので、始める前にしっかり目的を決めておくことが重要です。
SBI証券 | 楽天証券 | 田中金属 | |
購入手数料 | 約定金額の2.16%(税込) | 約定金額の1.5%(税抜) | 約定金額の1.5〜2.5%(税込) |
売却手数料 | なし | なし | なし |
年間費 | なし | なし | 1000円(税抜) ※1 |
保管料 | なし | なし | なし |
引出手数料 | あり(時価)※2 | 不可 | 2000円/回(税抜) |
純金の預かり方法 | 特定保管 | 消費寄託 | 特定保管 |
※1 ネット申し込みの場合無料
※2 お申込み時点の配送業者の利用料金、為替レート等の各種要因により変動
- 手数料が安い→楽天証券
- いざという時すぐ純金にできる→田中貴金属
- 大金持ちで120万以上純金を持つ予定→SBI証券
手数料の安さを選ぶか、いざという時の安心を選ぶか。これは人それぞれだと思います。私の場合は、純金積立の目的は「安心」。いざとなったときに、自分の資産である「金」ができるだけ簡単に引き出せることが最重要でした。
私が株の取引で使っている楽天証券は、消費寄託で所有権はユーザーではなく証券会社なので、選択肢から外れました(もちろん同種・同等、同量の金やプラチナ、銀の返還請求を行うことが可能ではありますが、もしもの時に不安が残る)。
SBI証券は、現物を引き出すために最低1kg以上が必要で、つまり120万円近くの純金を持っていないとできない。ということで、手数料はやや割高ですが、私は田中貴金属で積立てることにしました。
田中貴金属は積立額増えれば手数料も減る
田中貴金属は、積立額に応じて積み立て手数料が変化します。3万円だと2%ですので、SBI証券よりも安くなります。また、別途年間費が1000円(税抜)必要ですが、webからの申し込みで無料になります。つまり購入時以外は手数料不要です。
3,000円~29,000円 | 2.5% |
30,000円~49,000円 | 2.0% |
50,000円以上 | 1.5% |
5gという比較的小さい単位から、引き出しできるのも魅力でした。手数料がかかるのでやったことはありませんが、いつか自分のインゴッド(金塊)を引き出したいという野望があります(笑)。
積立てを続ければ、購入時以外は手数料はかからないのもいいところです。投資信託だと、保有金額に対して手数料を取られるので保有額が増えると手数料も増大しますからね。
田中貴金属には紹介プログラムがあり、紹介された人に1000円のクオカードがもらえるのでもしよかったら紹介コード使ってください。
紹介コード:F447242404
▼専用リンク先(ここから登録した人だけ対象だそうです)
まとめ:これからもコツコツ純金を積み立てます
最初はあんまり増えないし手数料高いし、純金は「安全資産」=保険だから、増えなくても仕方ないって思っていましたが、こんなに増えてくれて、本当にありがたいです。
金の価値が上がったということは、相対的にお金の価値が下がったということ。日本円が弱くなったのは悲しいですが、インフレが今後も続くなら、金の価値は今後も上がり続けるでしょう。純金をコツコツと積立て、将来に備えたいと思います。