2019年からAT&T(T)の株をアメリカドルでコツコツ積み立てています。先日メディア事業の分離を発表し、注目が高まっているAT&T。この銘柄のメリットとデメリットとは?
AT&T(T)とは
AT&T(T)は、米国の大手通信会社。日本で言うNTTのような大規模企業です。
もともとは、電話の発明者であるグラハム・ベルが設立した会社が母体。1885年に長距離電話事業を展開する会社として発足した会社です。
私はAT&Tの株を毎月少しずつ積み立てています。先日、メディア事業を分離するニュースが出て、注目が集まっているAT&Tの事業2歳注目してみたいと思います。
事業の中心は”通信”
AT&T(エイ ティ アンド ティ)は、アメリカ大手の電話会社です。子会社にメディア企業のワーナーメディアも持ちエンタメ事業も行っています。
通信サービスは
- 固定電話
- 携帯電話
- ネット回線
エンタメ事業
- CNN
- ディレクTV
日本でいうとNTT、KDDI、ソフトバンクの通信サービスを提供しながら、メディア事業も行っています。ちなみに、このメディア事業を分離することを2021年5月18日に発表しているので、今後は本業である通信事業に注力することが考えられます。
通信競合は、
- ベライゾン
- Tモバイル
- スプリント(ソフトバンク)
の3社ですが、ベライゾンとAT&Tが国内シェアNo.1を争っている状況。Tモバイルとスプリントは20年4月に合併して、不動の3番手です。日本の通信大手とは違って、価格競争や激しく、大手3社はしのぎを削っています。というのも、スマートフォン向けのネットワーク回線は、既に米国内での普及率が100%を超えていて、横ばいの推移が続いているため。どこかがシェアを伸ばせば、どこかが減る。スマホ回線事業では、大きな成長が見込めない市場になっています。
現在シェアNo.1のベライゾンは、5Gへの投資を最優先しています。さらにインターネットサービスのAOL(44億ドル)、ヤフーのインターネット部門(48億ドル)を買収し、ネット広告への進出も行っていますが、投資先のほとんどが5G関連です。
一方AT&Tも5Gへ毎年40億ドル近い投資を継続しています。そのためベライゾンとAT&Tが5Gのトップシェアを持っています。AT&Tは2016年からメディア事業に手を伸ばしていましたが、2021年5月にメディア事業の分離を発表。そのニュースについては後ほど説明します。今後は、5Gへの投資が加速することが予想されます。
株価は低迷中
直近の株価は30ドル前後をうろうろしています。2019年には40ドル近くまで上がっていたこともあるので、だいぶん低迷していますね。
配当金
AT&Tの現在の配当金は、1株当たり2.08ドルです。利回りは7.12%で、かなりの高配当株!
年に4回決算があるので、配当金の入金も頻繁です。
最近のニュース
AT&Tは、2016年に米国の大手メディアであるタイム・ワーナーを買収することを発表しました。近年はメディア事業も行っていましたが、2021年5月にワーナーメディアとディスカバリーの合併を発表。通信事業とメディア事業が分離されることになりました。今後は通信事業に注力していくと見られています。
ちなみに、AT&Tの株主は、分離し統合されるの上場企業の株式71%を手にすることになります。
私はそういう形で株式を受け取るのは初めてなので、かなり楽しみです!
私がAT&T株を積み立てる理由
私がAT&Tを積み立て始めたのは、2019年10月のこと。その頃の株価は35ドル近くて、その後暴落して30ドル前後に。通信は重要なインフラだろうと思って、定期的にドル転したものでAT&Tの株を買い増しています。
私が、AT&Tを積み立てている理由は
- 高配当であること
- 増配株であること(2021年春に増配ストップするまでは35年間増配)
- 通信株の安定性
です。
現在の私の米国株ポートフォリオの25%をAT&Tが占めています。
コツコツ積み立ててた結果、32株で、約10万円分。少しだけ含み益が出ています。ただ、米国株のポートフォリオに偏りが気になってきたので、今後は買い増しは控えて他の株に集中するかもしれません。
米国株の魅力のひとつは、1株から買えること。日本株と違って、100株1単元ではないので、気軽に色々な銘柄を買い増せるのがいいですよね。
AT&T株のリスク
後輩等で安定的な収益を見込めるAT&Tですが、いくつかのリスクが考えられます。
35年続いた増配がストップ
2021年1Qの配当は、前年同期と同じ額となりました。AT&Tは、毎年配当金を増やしていたいわゆる増配株でした。しかも
35年間も!
それがストップしたというのは、黄色信号。今後も増配がストップするようなら、
巨額負債あり
AT&Tには、20兆円近い巨額の有利子負債があります。ただ、本業の通信事業空は安定的に収益が得られ、負債が見込まれたメディア事業を切り離したことで、今後は大きな心配はなさそうだと思っています。
今後の成長性
米国の通信事業は頭打ちと言われています。5Gへの期待は高まっていますが、利用者が大きく増えるわけではなくあくまでも乗り換え。スマホ普及率100%に近い米国では、通信会社がこれ以上大きく成長するためには他の一手が必要そうです。
まとめ:AT&Tの安定性と収益に注目
AT&Tは、2021年のメディア事業分離で、本業に注力していくことが予想されます。そうなったときに、どれだけ利益率やシェアを伸ばしていけるのかが注目すべき点。長期目線でも、しっかり配当金を出している企業なので是非チェックしてみてください。3ヶ月に1回の配当金は嬉しいものです。
2021年6月4日現在の株価と利回りです