まだ日本では取り扱いの少ないベトナム株ですが、私は旅行に行ってその雰囲気が大好きだったこともあり、経済についてリサーチ。結果、手数料は高いが個別株を取得しました。私がベトナムに投資しようとした理由をご紹介します。
ベトナムってどんな国?
2019年6月、私はベトナム第三の都市ダナンに旅行に行きました。初めてのベトナム。ダナンはリゾート開発真っ最中。今後、勢いよく成長して行くパワーをビシビシ感じる旅でした。
まずはそこにいる人たちの若さ。おじいさんおばあさんはほとんど見なかった印象。そこにはパワーあふれる20代30代があふれていました。
朝、6時半には、道にずらりと人が並び、忙しそうに働いていました。道路はバイクであふれていて(文字通り!)、荷台には大きな荷物を載せて出勤しているベトナムの人たち。
夜、23時に道を歩いても屋台があって、明るい。そして道路には仕事から帰る人々の渋滞。
「なんて働き者なんだ!」
それが、私のベトナム・ダナンで感じた一番の印象でした。
私がベトナム株に投資する理由
日本は景気後退、超高齢化で、衰退の道を進んでいます。
成長してピークを迎えれば、衰退していくのは摂理です。自分が日本に生まれたタイミングが少し遅かったと思って、諦めるしかない。これから少しずつ貧しくなっていく日本で、私はどうやって自分の身を守れるのだろうか。
そう考えた時に、私はアジアへの投資を決めました。自分が住んでいる国以外で投資して、その国が発展した時に、その利益をもらえるなんて、投資って素晴らしい仕組みじゃないでしょうか。現地に住まなくても、英語が喋れなくても、誰でもスマホひとつでぽちっとできます。
アジアの中でも、私がベトナムに投資位を決めた理由をご紹介します。
ベトナムはGDPの成長率が高い
順位 | 国 | 単位:百万US$ |
1 | 米国 | 20,580,250 |
2 | 中国 | 13,368,073 |
3 | 日本 | 4,971,767 |
4 | ドイツ | 3,951,340 |
5 | イギリス | 2,828,833 |
6 | フランス | 2,780,152 |
7 | インド | 2,718,732 |
8 | イタリア | 2,075,856 |
9 | ブラジル | 1,867,818 |
10 | 韓国 | 1,720,489 |
2018年のGDPランキングでは、日本は3位。ベトナムは47位です。
2015年にイギリスPwCによって発表された調査レポートによると、PPPベースのGDPは2050年までに
1位中国 2位インド 3位米国
の順番になる可能性があるといわれており、これからアジアが主役の時代が到来すると行っても過言ではありません。(日本除く)
・中国は2030年までに世界最大の経済大国になることは明白だが、長期的には成長率が世界平均に収束する見通し
PwC
・インドは2050年までに米国を抜いて世界第2位の経済大国となる可能性
・インドネシア、メキシコ、ナイジェリアが、英国とフランスをトップ10の座から追い出す可能性
・フィリピン、ベトナム、マレーシアも著しい伸びを示す見込み
・コロンビアとポーランドは、2050年までブラジルとロシアよりも力強く成長
2020年12月の発表では、コロナの影響で、中国GDPが2028年にもアメリカを超えるという予測が出ました。そう、中国が世界No.1の経済大国になるのです!
ベトナムのGDPは
- 2030年:28位
- 2050年:22位
と、今後PPPベースのGDPをぐんぐん延ばし、経済力を強めていく可能性を秘めています。2050年まで、1年間に平均して4.5~5.5%の成長率が予想されていて、長期的に経済が発展して行くと考えられ、世界GDP順位が著しく上昇すると考えられます。
平均年齢が若い
- 40代後半:日本、イタリア、ドイツ
- 40代前後:韓国、フランス、イギリス、中国、USAなど
- 30代:ブラジル、ベトナム、イラン、アルゼンチン、トルコ
- 20代:インドネシア、メキシコ、インド、南アフリカ、フィリピンなど
- 10代のグループ:エチオピア、ケニア、ウガンダなど
2020年時点で、日本の平均年齢は48.9歳です。世界で一番高齢な国No.1です。実は中国や韓国も平均年齢が40代前半。アジアの中でも、ベトナム、インドネシア、フィリピンは20〜30代前半で平均年齢が若いです。
ベトナムは平均年齢が31歳と若く、平均寿命も80代と長生き。若い世代が多くいることで、労働力も多く、購買力も高い層がこれから活発になることが経済的にはポジティブです。
真面目な国民性
ベトナムは、教育水準が高く、国民性も勤勉。
ベトナムの人は
- 器用
- 向学心旺盛
- 近視眼
- カカア天下
の4Kだと言われています。あり余る好奇心で、勉強にも意欲的。勤勉で真面目なのだとか。
ベトナムは配当金に課税されない
ベトナムでは支払配当金に対して、10%課税する権利があるのですが、国内法によりその権利を放棄しています。
ですから、外国投資でよくある”二重課税”が起こりません。また、NISA口座で持てば、日本でも課税対象になりません。
配当課税は、インカムゲイン投資家には重税。確定申告で取り戻せる可能性が高いとはいえ、投資国で10%、日本で20%が課されますので、手元に残るのは10万円の配当金に対して、7.2万円ほど。2.8万円は税金に消えていく計算です。
ベトナムではまず課税がないので、10万円の配当金なら、日本の税金20%だけでOKです。閉鎖された社会主義ではなく、新たな形の経済活動を模索する国なのです。
ベトナム株のデメリット
ベトナム旅行に行って以来、「絶対この国は成長する!」と確信。しかし、取得に至るまでには、いくつか越えるべきハードルがありました。
手数料が高い
米国株の最低手数料は撤廃されて、海外への投資がしやすくなりましたが、ベトナム株はまだ最低手数料がお高め。
取引手数料は約定代金の2%(税込2.2%)
SBI証券
・最低手数料:1,200,000ベトナムドン(税込1,320,000ベトナムドン)
1,200,000ベトナムドン=5525.50円です。
高い。高すぎるよ…。20万円分を購入すると2.75%の手数料なので、最低でも20万円から投資することにしました。手数料負けしてしまうよ…。
取扱証券会社が少ない
私のメインとしている楽天証券では、ベトナム株の取り扱いはありません。残念。SBI証券は海外の銘柄が豊富ですので、米国始め海外の株はSBI証券メインにしたいと思います。NISA枠、使えないのがイタイ。
リアルタイム取引ができない
SBI証券ではリアルタイム取引ができません。もしリアルタイム取引ならアイザワ証券で口座開設しましょう。
SBI証券での取り扱い時間はこちら。
【ホーチミン証券取引所(HOSE)】
前場 11:00~13:30後場 15:00~16:45
※11:00~11:15、16:30~16:45は板寄せ取引となります。【ハノイ証券取引所(HNX)】
前場 11:00~13:30 後場 15:00~16:45
ポストリミットオーダーセッション 16:45~17:00(現地時間14:45-15:00)当日注文:月曜日~金曜日:00:00~10:00
SBI証券
翌立会日注文:19:30~24:00
午前11時以降は注文できず、夜7時半以降に翌日注文が可能になります。
外国人に対する取引制限あり
ベトナムは社会主義国ですので、資本主義とは違って国策などが大きく株式市場にも影響します。外国人取引制限もあるため、購入できる銘柄や株数が限られています。
また中国株と同じく、政府の動きによって、経済に大きく影響する可能性があるというのが、大きな特徴であり、大きなリスクです。ただし、ベトナムは社会主義にこだわらず、現実的な経済運営を掲げています。
ベトナムは共産党の一党支配である。党が国家を指導し、国家が管理する体勢は1986年の「ドイモイ」という市場経済システムの導入から始まった。経済開放政策実施以後、現在も維持されている。しかしその現状に関する認識は、少し難解な表現ではあるが、<当面の間、党が目指す社会主義革命にいたる「長期に及ぶ社会主義への過渡期」である>という位置づけになっている。
つまり、実際のところは、(社会主義という)主義思想に拘らず、より現実的な経済運営によって国民生活の向上をはかる路線に転換している。国営セクターのみならず、私営セクターの併存をみとめ、重工業中心の経済から農業、消費財生産、輸出重視の経済構造への修正が図られている。
幻冬社GOLD ONLINE
最低取引単位が100株から
2021年1月に、最低取引単位が100株以上に引き上げられました。ビンホアン を取得した際は、最低取引単位がなかったので、比較的自由に取得額を調整できましたが、現在は100株単位でしか取引ができなくなっています。
SBI証券でベトナム株を取得する方法
ネット証券だとSBIがベトナム株取得が可能です。
ログインから外国証券・海外ETFへ。
赤い「外国株式取引サイトへ」のボタンをクリックします。
すると、「外貨建て商品取引サイト」に移動します。ここまではアメリカ株と同じです。
気になっている銘柄を入力して「検索」。今回はビンホアンにしました。
銘柄のページの右横に「為替取引」があるので、ベトナムドンを手に入れるために移動します。
注文入力で、「ベトナムドン」買付を選択して「注文入力画面へ」をクリック。
買い付けたいベトナムドンの金額を入力して、取引パスワードを入力します。ベトナムドンは、桁数が多いので、入力ミスに注意しましょう。
また、ドンへの変更は2〜3営業日かかります。欲しいタイミングですぐにはできないのでご注意を。
ベトナムドンに交換されたら、銘柄のページへ。右側にある「買付」をクリックします。
注文画面に移動しますので、
- 株数
- 指値(ベトナムドン)
- 取引パスワード
を入力します。これで完了です。あとは刺さるのを待ちましょう。
私が買ったベトナム株
ビンホアン (VHC)
水産加工大手です。私が買った初めてのベトナム株。一時期は25%以上の含み益が出ていましたが、現在はベトナム株暴落によって、含み益は6%になりました。それでもプラス。ベトナム株は長期投資なので、のんびり見守っています。
▼ビンホアン のことを詳しく
ビナミルク(VNM)
今指値を入れているビナミルク。こちらは乳製品の最大手です。今回の暴落で拾いたいな〜と思っている銘柄ですが、この銘柄は思ってたほど下落せず、指値刺さらず。来週あたり、刺さると良いな。
まとめ:長期的に成長するベトナムに注目してみて
日本は少子高齢化が進み数十年間経済成長しないまま、今に至ります。だから私のような30代にとっては「毎年成長していくのが経済」であることは、実感がわきません。
でもベトナムに行って、現地のパワーを感じました。その直感を信じて、これからもベトナム株には注目したいと思います。