DB=選択制確定給付企業年金制度の掛け金、見直していますか?
弊社ではDBが導入されていて、社員が毎月の掛け金を設定します。税負担・保険料負担を少しでも軽くするために、私はDBの掛け金をどんどん引き上げています。
DB(選択制確定給付企業年金制度)とは
私が働く会社では、退職金がありません。でも、DB(選択制確定給付企業年金)があります。これは賃金の一部について、従業員が給与で受け取るか、退職金(企業年金) として受け取るかを選択できる賃金体系を導入する仕組みです。
大きなメリットとして
- 退職金の代わりになる
- 拠出時は収入とみなされないので節税できる
があります。
同僚たちは、DBの拠出額は初期設定したまま。ほったらかしです。
私は昇給したらすぐにシミュレーションして、負担のない金額をDBの掛け金に割り当てます。なぜなら、その方が節税できて保険料負担も軽くなるからです。
昇給したらDB拠出額を見直すべき2つの理由
ここ数年で年収が100万円ほど増えました。
昇給すると素直に嬉しいですが、比例して税負担・保険料負担も右肩上がり。国に収めるお金が増えていきます。
今の生活に困っていない場合、私はDBの掛け金を引きあげて、できるだけ自分の負担を軽くするように心がけています。
節税になるから
DBの掛け金分は、収入とはみなされないため、所得税・住民税の負担額が減少します。
▼月に1万円を確定拠出年金の掛金として拠出した場合の年間の軽減効果(30歳 給与25万円)
SBI証券では、上記の実例が記載されていて、拠出額12万円に対して、税金が年間7500円も安くなることがわかります。
私の場合は、年間36万円を拠出して、約4.7万円も税負担額が減ります。
社会保険料が安くなるから
社会保険料とは
- 健康保険
- 厚生年金
の2つがあります。
先ほどの表を見ると、社会保険料も34200円安くなることがわかります。拠出額12万円なので、拠出額の34%が節税されるという高利回り!
私の場合は、約10万円安くなります。年間36万円拠出して、10万円も節税になるなんて…。
税金と社会保険料で約15万円の節税(社会保険料も税金みたいなものだと考えてあえて…)になります。これは拠出額の41%にあたります。
DB拠出額を増やす3つのデメリット
DBの拠出額を増やすことは節税にはなりますが、デメリットもあります。
両方を天秤にかけて、自分に最適な金額を設定する必要があるので、きちんとシミュレーションすることをおすすめします。(これが面倒で、私の同僚たちは拠出額据え置き。もったいないなー)
産休・育休手当が減る
拠出額は収入とみなされませんので、もし産休育休をとる場合、支払われる手当が減ります。傷病手当なども同様。
もし近々、妊娠出産を予定しているなら、DB拠出額を上げすぎない方がいいでしょう。
厚生年金受取額が減る
厚生年金の保険料が減りますので、必然的に将来受け取れる年金額が減ります。
たくさん保険料を支払って、たくさん年金をもらいたい!という人には向いてないですね。
ただ、公的年金が今後どのようになるか…不安に思う人も多いはずです。私はDB拠出額を増やした分、公的年金は減ることのデメリットを考えた上で、長期投資に回して、将来に備えることにしました。
私の場合、現在のシミュレーションで、年間5万円の年金収入が減り、20年の受け取り期間がある場合、約100万円の年金が減ります。それと引き換えに、120万円の社会保険料の負担軽減ができ、さらに所得税や住民税の負担も減るので、デメリットよりメリットが上回りました。
上限額が決まっている
弊社では収入によって、拠出できる上限額が決まっています。
私の場合は5.5万円が上限。今まだ3.5万円なので、もう少しあげられますが、投資とのバランスもあるので、昇給したら毎回シミュレーションして、一番効率よく節税できる金額に設定しています。
まとめ:DBは会社員が節税できる数少ない手段のひとつ
DBはほったらかしという方は、この機会に今の年収で一番できる拠出額を再確認してみてはいかがでしょうか。私のように毎回変更しなくても、年に1回だけ確認を兼ねてシミュレーションを行うと、税金や社会保険料に対しての知識も増えて、本来は払わなくてもいいお金を守ることができます。
これから、増税が加速すると予想されます。この重税日本でお金を貯めるためには、今ある制度を十二分に活用し、新しい制度ができたら自分にとって一番いい対策を考えて実行すること。
面倒なことを後回しにしないのがお金持ちになれる近道なのかもしれません。