私の友人には、常に「断捨離」している人がいます。彼女は、捨てては買い、また捨てている。断捨離でスッキリした後、あいた空間に新しいものを買い、満足感を得る。そして、またそれを捨てる…という断捨離中毒でした。
「断捨離→新しいものを買う」という負のスパイラル
私の友人で、毎シーズン「断捨離した!」と教えてくれる女性がいます。
彼女はエコを意識していて、環境に優しい活動をしているのですが、毎シーズン・毎年毎年、断捨離して不用品を処分しています。
最初の頃は、「今は物が溢れていて、スッキリしたいんだろうな」と思っていたのですが、3年経っても同じことを言っています。
私はやっと不思議に思い始めました。「ずっと断捨離しているけど、そんなに捨てるものあるの?」すると彼女は、「うーん。捨ててもまた新しいものを買っちゃうから」と、キリッとした顔で答えました。
物を捨てるとスッキリする。でも…
不用品を捨てると、スッキリします。
部屋がスッキリするし、何より整理整頓できた達成感をられます。
ホテルのように必要なものだけがある部屋って気持ちがいいですよね。それに近い気持ちよさを感じられるのです。
空いた空間に新しい物を買う習慣をやめられない
さて、スッキリして気持ちいい部屋ができれば、そのままキープすればいいのです。ずっと居心地のいい部屋です。
でも、空いた隙間に「何か入れたい」という欲求がムクムク…。人間は、隙間を埋めたい修正があるそうです。あるいは、素敵な物を見つけたときに「部屋もスッキリしたし、置く場所もあるから!」とポチり。
あとは、いろんな言い訳を(自分の中で)して、購入すれば、いいのです。これは断捨離ではなく、ものの入れ替えですね。
このループは、
スッキリした暮らし
も手に入らないし、
新しいものを買うお金
がどんどん出ていくので、お金が増えないループに入ってしまいます。また、いくらエコな製品を買っても使い捨てしていたら全然エコじゃないですよね。必要なものを長く愛用した方がずっとエコ。断捨離なんかしない方がいいです。
捨てる理由を明確にしよう
彼女と旅行に行ったときに、象徴的だったエピソードがあります。
友人「断捨離しすぎて、海に持っていくサンダルがなかったから、楽天お買い物マラソンでTevaのサンダル買っちゃった」
私「え、前Teva持ってなかったっけ?」
友人「うん。でも去年、履かないかな〜と思って思い切って捨てちゃったんだよね。だけど、やっぱり今回の旅行で必要かなと思って、また買った」
彼女の断捨離は、自分にとって必要かどうかをしっかり吟味せずに、捨てているので、「やっぱり必要!」「また買おう!」というループでした。
捨てるときには、捨てる理由を明白にして、本当に必要なものかどうかしっかり吟味してからじゃないと、永遠に捨てて買う負のループに入ってしまうなと感じました。
捨てない暮らしとは
私が目指しているのは、捨てない暮らしです。
それは、自分が本当に必要としているものだけがある整った状態。
そんな暮らしをするために、どんなことに気をつけたらいいのでしょうか。
不要な物を処分するのは最初だけ
まずは現状を改善するために不用品を捨てます。捨てない暮らしって言っておきながら、最初が”捨てる”なので、違和感があるかもしれませんが、ものを捨てるのは、最初だけ。一番最初は、自分にとって必要なものを見つける作業です。必要ではないと判断したものを捨てます。
でも、最初だけじゃなく、何年経っても、不用品を捨てているなら、あなたは次の項目の「必要なものだけ買うこと」ができていない可能性が高いです。
もちろん、古くなって使えなくなったら買い換えることもありますが、一度基本の生活を整えると、むやみやたらに断捨離しなくても、不用品は増えないし、家が物で溢れることはありません。
本当に必要なものだけ買うこと
不用品を捨てたら、次は新しいものを買うときに最新の注意を払うことです。
- 本当に自分にとって必要なものかどうか。
- お金を支払う価値があるものかどうか。
- 1年後、それを断捨離してないかどうか。
もちろん、ときには浪費して、不用品を買ってしまうことがあると思います。できるだけその瞬間を減らしましょう。メンタルコントロールが重要です。私は、衝動的に欲しいものがあるときは、上記の3つを唱えて、すぐ買わないようにしています。1週間後も欲しいか、1ヶ月後も欲しいか。
お金の無駄遣いを減らしたいのもありますが、不要なものを買って捨てるのって、環境にもよくないと思うので、不用品を買わないことが1番のエコだと思うんです。そう思うと、自分のことをケチだなと思わなくなるのでオススメ(笑)。
買ったものはできるだけ捨てないこと
しっかり吟味して、買ったものだから、長く愛用しましょう。できるだけ捨てないことで、支出をコントロールできるし、環境負荷も下がります。
また、愛着があると、ものへのメンテナンス力も高まります。靴を磨いたり、洋服を繕ったり。自分の生活に不可欠だからこそ、ものを長く使える工夫をして長く愛用します。
もちろん、ものには寿命があるので、メンテナンスしてもくたびれ感が出てきたら、潔く買い換えます。
貰いものは使う人にあげること
自分で買うものはある程度コントロールできますが、困るのが貰いものです。
もらったものでも、自分が使わないなと判断したら、使う人に譲りましょう。知り合いに譲ると角が立つ場合もあると思うので、メルカリやラクマでさくっと処分。また、無料でもいいならジモティーもおすすめ。無印の人をダメにするクッション(大)を近所まで取りに来てくれる人限定にしておいたら、車持ちの方がもらいに来てくれました。結構くたびれてたけど、送料もないし、1000円もらえたしラッキーでした。
もらったものを誰かに譲ることに抵抗がある人は、写真を撮って祈念を残しておくと罪悪感が薄れます(笑)。ものも、使ってくれる人のもとにあった方が幸せかなと思います。
他人にとって不用品でも自分にとって必要ならOK
誤解して欲しくないのは、必要なものは人によって違うということです。
私にとっては、美しい器(うつわ)は、生活必需品で、ご飯のたびに幸せな気持ちになれる必要なもの。
でも100円ショップの最低限の器でじゅうぶんな人もいますよね。
だから、全て決めるのは自分です。自分の生活を豊かにしてくれるものなのか。それとも場所を取るだけで、自分の生活を圧迫するものなのか。
それは最初にしっかり向き合えば自ずと見えてきます。
まとめ:捨てない暮らしを始めよう
最終的に目指すべきは、
捨てない暮らし
です。
まずは今の生活を整えて、不用品を一斉に処分して、そこからは必要なものだけを買って、できるだけ捨てない暮らしをめざしましょう。生活を見直すのは1年に1度で充分。今の自分の生活に必要かどうか毎年見直して、少しだけ物を入れ替えたり、くたびれたものを新しく買い直すだけで、整った暮らしを送れるはずです。