趣味としての手仕事がおすすめです。手仕事は、季節ごとに変わり、工夫のしがいがあり、お金もかからず、食費も浮かせられて、さらに健康にもいい最高の趣味になります。
昔ながらの日本の知恵が盛り込まれた手仕事を趣味化して、生活をより豊かに楽しみませんか。
季節の手仕事のススメ
コロナでおうち時間を大切にするようになってから、自分で作れるものは自分でやってみるようにしています。
季節の手仕事はその中でも楽しい習慣。旬のものを美味しくいただく、保存する。先人たちの知恵をお借りして、素敵な保存食をたんまりと。しかもお安い。そして安心。
ふと振り返ると、20代の頃の私は時間がないと生活をショートカットしてばかりでしたが、生活を楽しむ余裕ができたら、季節ごとに重ねるて仕事が楽しくて仕方ないんです。
原材料が自分で選べて安全だから
自分で仕込むから、安心な原材料を選べます。
無農薬の野菜や果物。調味料も保存料や精製されていないものを。
少しでも体に優しく自然なものを…それを自分で選べるのです。
美味しいから
自分で仕込んだから心なしか美味しい!というのもありますが、毎年手仕事を重ねていくと、自分好みの味付けをマスターして、美味しく仕上げられるようになります。
既製品の平均的な味じゃなくて「本当はもっと酸っぱいのが食べたいな〜」という細かい調整ができるのが自分仕込みならでは。
もしもの時の保存食になるから
保存食は、もしもの時の食糧としても活躍してくれるはずです。スーパーから食品が消えちゃった時も、焦らず「まあなんとかなるか」と思っていたのは、きっとパントリーにたっぷりの手仕事の保存食があったから。
安くできるから
近所には無農薬で栽培した農作物を販売する無人販売所があります。
そこでは、とっても安く安心な食べ物が、しかも取れたて。
これだけで東京から引っ越してよかったな〜と感動したほどです。
もちろんスーパーで買っても既製品より安く大量にできるはずです。
楽しいから!
私が季節の手仕事が大好きな一番の理由は、楽しいからです。
旬の食材を「どう仕込もう」と考える時。無心に食材を仕込む瞬間。月日を追うごとに美味しく育っていく。そして、食べた瞬間。
趣味と実益を兼ねた最高の大人の遊びだなーと自負しています。
季節の手仕事
春夏秋冬、手仕事で大切なのは季節を捉えることです。
旬の植物は、栄養価も高く、安価でいいことづくし。それらを利用して、おいしい手仕事生活を始めましょう。
春の手仕事
寒い日々が終わり、暖かい日差しに包まれる春。冬眠から目覚めたように命が芽吹く季節です。
3月:いちごジャム
春はなんといってもいちごです。ちょっと酸っぱくて小さいいちごは安く販売されているので、チャンスを逃さず手に入れて、ジャムにしましょう。
私は朝のパンに塗ったり、ヨーグルトに入れたり、いちごジャムが大好きなので大量に仕込んでもすぐにペロリとなくなります。
イチゴジャムは、ヘタをとり、砂糖を入れて鍋で煮込むだけの簡単作業で出来上がるので、春は毎週でも作りたくなるのです。
<材料費> 400円くらい
いちご:200円
てんさい糖:200円くらい
夏の手仕事
6月の梅雨時期に始めるのが、梅仕事。
梅は、梅酒・梅干し・梅ジュースとたっぷり楽しめます。お酒好きな友人には梅酒を勧めたら、どハマりしてもう3年目。下戸の友人は梅ジュースを仕込んだら、出来上がって2週間で飲み切ってしまい「もっとたくさん作ればよかった!」と後悔していました。
梅仕事は、想像以上に手間いらずです。必要な道具さえ揃えてしまえば(Amazonでポチッとするだけ)あとは梅を綺麗に洗って、ヘタをとって、瓶煮詰めたり、塩漬けするだけ。
6月:梅酒
お酒はほぼ飲みませんが、梅酒は夜寝る前にちょこっといただくのに最高ということで、毎年仕込んでいます。
2018年から始めたので、一番古いのは3年もの。歳を重ねるごろに味わい深くなって、育てる楽しさを満喫しています。お酒好きな友人にはそれが信じられないようで(仕込んだ分は、その年に全て飲んでしまうそうです)。
<材料費> 1700円/1本
梅1kg:400円
ホワイトリカー:1000円
氷砂糖:300円
6月:梅干し
「自分で梅干を作っている」というと、必ずびっくりされますが、梅干しは簡単で誰にでもできるものです。時間がちょっとかかるくらい。
2021年は、たっぷり梅干を作りました。去年は食べ切っちゃって、後半は市販の梅干しを買うことになってしまったから。
スーパーで売っている梅干しにはたっぷりの添加物が入っていることが多いですが、自分で作れば、梅と塩のみ。日持ちもするし、保存も楽チンです。私はジップロックで漬けているので、仕込みも簡単。
無添加で大ぶりな梅干を買うと、1パック1000円なんてこともあるので、自分でつけるに限ります。しょっぱさも自分で調整できるのも最高ですよ。本当に、おすすめ。
紫蘇なしの白梅もいいですが、パッと綺麗な赤に色づく様子を見るのもすごく楽しいので、ちょっと面倒でも紫蘇を加えるにがオススメです。
<材料費> 350円くらい/1瓶
梅:200円
塩:50円くらい
しそ:100円
6月:梅ジュース
<材料費> 500円くらい/1瓶
梅:200円
氷砂糖:300円くらい
6月:プラムジュース
梅ジュースと同じように、プラムも氷砂糖と一緒に瓶詰めすると、2週間ほどでプラムシロップになります。私はお酢も一緒に入れて、プラムビネガーシロップにしてスッキリ飲むのが好き。夏の疲れた体にお酢が染み渡り、美味しさが倍増します。
<材料費> 150円くらい
プラム:100円
酢:20円くらい
氷砂糖:30円くらい
6月:らっきょう
6月はらっきょうも漬ける時期です。土がたっぷりついたらっきょうの皮を剥いて、甘酢に着けます。カレーライスにぴったりな美味しいらっきょうが楽しめます。
<材料> 600円くらい
らっきょう:500円
酢:50円くらい
てんさい糖:50円くらい
7月:ブルーベリージャム
自宅の近所ではブルーベリーが無人販売されています。ジャム作りは本当に簡単で、自分で作ると美味しいので美味しそうな果実が手に入ったら、「ジャムにしよう!」と目論んでしまうのです。
ジャムを自分で作るメリットは、てんさい糖を使ったできること。白砂糖よりも体に優しくて安心です。
<材料> 200円
ブルーベリー200g:100円
てんさい糖200g:100円
レモン汁小さじ1杯:?
8-9月:ジェノベーゼ
ベランダでバジルを育てて、たっぷり育ったら、ジェノベーゼソースにします。煮沸した瓶に詰めておけば、2~3ヶ月は保存できるし、簡単で美味しい夕食になります。
<材料費> 100円/1瓶
バジル:0円(ベランダ栽培のため)
松の実:20円くらい
オリーブオイル:50円くらい
粉チーズ:20円くらい
にんにく:10円くらい
秋の手仕事
夏が終わり秋がやってくると、畑に並ぶ野菜も様変わり。
冬に備えて、美味しい手仕事を積み重ねたい時です。
9月:栗の渋皮煮
今年初めて栗の渋皮煮に挑戦しました。確かに手間暇かかるんですが、とっても美味しくできました。
- 栗を鍋に入れて、沸騰させて5分。火は消してそのまま一晩おく
- 翌日、柔らかくなった鬼皮を剥く(渋皮を傷つけないように)
- 綺麗に洗って、小さじ1杯の重曹を入れた熱湯で10分間に煮る
- 煮汁を捨てて、沸騰したお湯を注いで栗の渋を抜く
- 3-4回繰り返して、煮汁が透明なワインのような色になったら水をさしてさす
- 串で擦って、渋皮の繊維を取り除く
- 鍋に栗を入れて、ひたひたになるくらいの水を入れる
- 栗の60%の重さのてんさい糖を準備して、まずは半分を鍋に入れて煮立たせる
- 煮たったら、残り半分のてんさい糖を入れて、キッチンペーパーで落とし蓋をして20分煮込む
- 鍋に入れたまま冷ましたら、完成!煮沸消毒した瓶に詰めて、煮汁も入れておけば冷蔵庫に入れて2-3ヶ月保存可能
要は、しっかり煮込んで、瓶に詰めるだけです。
<材料費> 合計550円
栗500g:400円
てんさい糖300g:150円
11月:干し芋
サツマイモがたっぷり取れたので、2020年は干し芋をつくりました。秋冬のおやつは干し芋が大活躍!購入すると結構高いので、ありがたい恵です。
サツマイモの皮を剥いて、炊飯器で蒸します。そのあとはスライスして、天日で干しておくだけで、簡単に干し芋が出来上がります。
<材料費> 100円くらい
さつまいも3本:100円くらい
冬の手仕事
冬はお家に篭りがち。夏〜秋に仕込んだ美味しい手仕事を堪能しています。
12月:もち
餅米をいただいたので、ホームベーカリーを使って、お餅を作りました。
これが、とっても美味しい!出来立てのお餅ってこんなに美味しいんだ〜と感動しました。
小豆を煮込んで餡子を作って、餡子もちにしてもよし、きな粉を振りかけてもよし。
ちなみにあんこも、小豆とてんさい糖で簡単にできます。この写真は、おはぎを自作した時のもの。
<材料費> 200円くらい
餅米:200円くらい
12月:レモネード
こちらも無人販売所で見つけた無農薬レモン。氷砂糖につけて、レモンシロップを仕込みました。ソーダ水で割ったらおいしいレモネードに!ほんのり苦味があって、とっても美味しかったです。
<材料費> 200円くらい
レモン3個:100円
氷砂糖:100円くらい
まとめ:季節ごとにおいしい手仕事を楽しもう
おいしい手仕事は、実益を兼ねた趣味にぴったり。作るのも楽しいし、味わって美味しいので一石二鳥です。
今年は、味噌作りにも挑戦したいなー。海外の手仕事もなかなか興味深く、ザワークラウトあたりもぜひ仕込んでみたい!
昔ながらの手仕事を習慣化して、美味しく健康に生活を楽しみましょう!