ジム・ロジャーズは著書『危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来』の中で「40失敗しても、3つ成功すればいい」と語っています。日本ではあまり受け入れられない考え方ですが、海外ではスタンダード。特に投資の世界では失敗はネガティブなだけではないのです。
失敗を恐れてはいけない
この機会に投資を始めようとしている同僚に、質問責めにあっています。
「どの証券口座がいい?」「どの銘柄を買えばいい?」「日本?それともアメリカ?」「株だけじゃなくて債券や純金積立もやったほうがいい?」「積み立て?それともタイミングで買う?」
なんでそんなに聞くんだろうな〜と思って、わかったのは、彼が絶対に「失敗してはいけない」と思ってたからでした。そして、失敗を恐れるあまり、いまだにどの証券会社に講座を持つか悩んでいます。コロナショック、回復しちゃったのにな〜。
「40の失敗をしても3つの成功を収めればいい」
投資の世界には、「損失を減らして、成功を治めよ」という格言があります。3つの成功が大きければ、40の失敗を補うことができます。ジム・ロジャーズもまさにたくさんの失敗をしましたが、たった3つの成功を収め、それが莫大だったから投資の成功者になりました。偉大な投資家ですら、成功は3つ。私たち一般人なら、たったひとつの成功でも上々です!
ジム・ロジャーズの著書には日本人についての記述もあります。
日本では「失われた10年」とも言われる経済の長期的な停滞が30年も続いている。日本人は失敗を恐れ、失敗することを望まないようにさえ思えるが、本当にそれでいいのだろうか。
『危機の時代 伝説の投資家が語る経済とマネーの未来』
多くの失敗をしないということは挑戦もしないということ。それでは成功も収められません。
投資で自分の失敗を許せるようになる方法
私も失敗するのが怖い気持ちはあるのですが、こと投資に対しては気軽な気持ちでやれています。
投資での失敗、すなわち資金減少もしくはゼロになる、最悪マイナスになること。資産をマイナスにする投資は手をつけないとして、最悪の場合はゼロになる可能性もあります。
必ず”余剰資金”で投資する
投資の失敗が生活を揺るがしてしまうと、失敗が極度に怖くなってしまいます。生活防衛資金といわれるキャッシュは必ず使わずに温存しておきましょう。
余剰資金ならゆるりと待てるし、冷静な判断ができるはずです。
失敗を最小限にする
これはいつもできなくて、後悔しますが(笑)、自分が立てた仮説に対して、うまくいかなかった場合、速やかに損切りすることです。
配当金を目的とする投資なのに、配当中止になったら、速やかに損切り。私は日産を損切りできず、ずるずると塩漬けにしてしまいました。
失敗から学んで行動する
失敗ばかり続けても仕方がないので、なぜ自分が失敗したかを学ぶ次に活かすことです。考え続けてもわからないことは放棄します。そして、行動し続けることが重要。立ち止まっている時間がもったいないです。行動とは、どんどん投資することではなく、勉強やリサーチも含みます。
過去の失敗を引きずり未来の行動を制限しない
失敗を振り返って次に活かすのは大切ですが、それによって未来の行動を制限しすぎるのは考えもの。日本ではこの傾向がとても強いように思います。
過去は過去。次にうまくいくように新たにチャレンジすればいいだけです。自分の未来を狭めないで。
まとめ:失敗を恐れず、成功を積み上げよう
失敗を怖がってたら、未来への一歩を踏み出すことができなくなってしまいます。そもそも失敗はするものと考えて、どれだけその被害を小さくできるか、そして成功をどれだけ大きくできるか。そのスキルを伸ばしていく必要があります。
繰り返しますが、ジム・ロジャーズは、40の失敗をして3つの成功を収めました。私たちはたったひとつの成功でも十分。だから失敗するのは当たり前です。いっぱい失敗してトライアルして、いつか大きな成功を得られるように、恐れず続けていきましょう!