私が祖父から貰った2つの金言。大人になって意味を噛みしめる

私が祖父から貰った2つの金言。大人になって意味を噛みしめる

私が影響を受けた人というと、断然祖父です。私の家庭で、祖父は絶対的な存在でしたが、孫にはメロメロに優しくそして強い祖父でした。祖父からもらった言葉は、25年以上たった今も私の中に刻まれています。

大好きだった祖父のはなし

老人

薬剤師で製薬会社に勤めていた祖父。祖母は祖父のことが大好きで、父は祖父の偉大さに恐れおののいていました。

祖父と私の時間はたったの10年でした。私は祖父のことが大好きで、小学生の頃は、毎日のように祖父母の家に遊びに行っていました。その頃、祖父は俳句を趣味にしていて、私は3歳の頃から、俳句を作っていました。紙とペンを持って、公園に遊びに行き、そこでおじいちゃんおばあちゃんに囲まれながら、ピクニックがてら俳句を読んだりしてました。その経験があって、私は本が好きになり、出版社に勤めることになります。

祖父からもらった2つの言葉

たったの10年でしたが、今でも心に残っている祖父の2つの言葉があります。どちらもここ数年で、噛み締めて意味がわかってきた気がします。

誰にとっても父親はスーパーマン

スーパーマン

まだ携帯電話がない時代のことです。祖父が家から部下Aさんの家に電話をしていました。私は祖父のそばでぼーっとそれを見ていました。

祖父「〇〇と申しますが、Aさんはご在宅でしょうか?」

しばらく黙る祖父。そして…

祖父「あなたのお父さんにはいつもお世話になっています。本当にありがとうございます。いつも一生懸命働いていて、本当に立派な人です」

またしばらくすると、祖父の声色が変わりました。

祖父「Aくん。**の件だが、先方から連絡があって…」

そして祖父は、その部下Aさんを叱っていました。休日に上司の祖父の元に電話があるほどですから、よっぽどのミスをしたんでしょう。まだその頃の私は小学校に入ったばかりでしたので、内容は理解できませんでした。

でも、すごく不思議でした。

電話を切った祖父に聞きました。

hige「最初に電話に出たのはだれだったの?」

祖父「おじいちゃんの部下Aくんの息子さんだよ。higeちゃんと同じ年の子どもがいるんだ」

hige「なんでおじいちゃんの方が偉いのに、敬語なの?」

おじいちゃんは、笑って私の頭に手をポンと置きました。

祖父「息子さんには、私とAくんの会社での役職は関係ないんだよ。息子さんにとってAくんは、スーパーマンなんだ」

子どもにとって、父親はなんでもできてかっこいいスーパーマン。その時は、意味がよくわからなかったのですが、10年後くらいに、やっとそれを理解しました。祖父は、Aさんの父親としての威厳を守り、そしてさらに株をあげました。息子さんにとって父親(Aさん)は、会社の人からも褒められる素晴らしい父親という印象がついたのです。

そうやって、周りの人を大切にしていた祖父の家には、本当にたくさんの人が集まってきました。20代から80代まで。人を大切にするとその人たちからも大切にされる。祖父から学んだ大切なことです。

安物買いの銭損ない

キラキラビジューのハイヒール

私が浪費家になった一因でもありますが(笑)。

祖父は、昔ながらの人だったので、「安いもの=品質が悪い」と考えていました。安物買いの銭損ないとは、値段が安いものは品質が悪いので、買い得と思っても結局は修理や買い替えで高くつくということ。

高校生の頃から、長く使えるものを購入していたので、自然と高価なものを選びがちでした。そのおかげで、その頃からいまだに愛用しているアニエス・ベーのバッグがあります。

それが加速してしまったのが、社会人になってから。それまでは、長く使える好きなものだけを選んでいたのですが、好きなものがどんどん高価になっていきました。

浪費に浪費を重ねた背景には、この言葉を間違えて解釈していたということがあります。今は、高校生の頃に立ち戻り

好きなものを大切に使う

ということを大切にして、値段にかかわらずいいものを選んでいます。浪費時代に培った目はここでの見極めに役立っている、と信じたいです(笑)。

まとめ

振り返ってみると、自分の行動の節々に祖父の言葉が影響しているんだな〜と思います。大好きだった祖父との思い出は、きっとずっと忘れないと思うけれど、こうやって人の中に人が残っていくんだなと実感し、自分も誰かの人生を少しでもよくする存在になれたらいいなーと思うのです。

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