30代・40代の金融資産平均から見る資産の現在地。30代で2000万円の資産を持つ割合は?

30代・40代の金融資産平均から見る資産の現在地。30代で2000万円の資産を持つ割合は?

2021年の金融資産平均・中央値の発表から、30代で2000万円以上の資産を持つ割合は、8.7%ということがわかりました。Twitterの投資家界隈では、2000万円以上持っている人が多数。でも一般では10人に1人もいないという現状。なるほど、意外だ。平均値からは、自分の資産の現在地を確認することができます。

もうすぐ40代が見えてきた

白い花畑の女性

20代を終えて、30代に入ったと思ったらあっという間に40代が見えてきました。

30代は、思いのほか倍速で進んで行きました。そろそろ結婚したいなーと思ってからはや数年。結局今も結婚せぬまま独身貴族。なるようになるだろう、と思って放っておいた結果です。

結婚問題は解決できていませんが、金融資産の積み上げは順調。せめてお金のことくらいは心配しなくていいように備えたいものです。

30代の平均的な金融資産保有額は?

平均と比べても仕方がないことは重々承知ですが、毎年発表される金融資産の平均値は、自分が今いる地点を知るひとつの指標です。2021年(令和3年)に発表された30代の金融資産保有額を見て自分の現在地を改めて確認したいと思います。

30代の金融資産保有額(2021年度)は、

  • 平均:980万円
  • 中央値:370万円

でした。中央値と平均値の差分が大きいので、金融資産がある人とない人が二極化していることがわかります。

30代の金融資産保有額 2021年度

金融広報中央委員会(2021年度)『金融資産保有額(金融資産保有世帯)』

金額別の割合を見てみると、300万円以下の方が約半数を占めていることがわかります。少し前の自分もまさにこの層でした(いやむしろ100万円以下の期間の方が長かったです)

  • 1000万円以上の金融資産を保有:21.0%
  • 1500万円以上の金融資産を保有:13.6%
  • 2000万円以上の金融資産を保有:8.7%

となり、1000万円の金融資産を保有しているのは5人に1人はいることになります。

金融広報中央委員会(2021年度)『金融資産保有額(金融資産保有世帯)』

ちょっと意味合いは違いますがファネルグラフにしてみると、二極化しているのがわかりやすいです。ファネルグラフは、100万円位未満の金融資産保有者を100%として計算しています。

200万円未満の金融資産保有者に次いで多いのが、500-700万円未満の金融資産保有者です。

40代の平均的な金融資産保有額は?

続いてもうすぐ見えてきた40代の金融資産保有額を見てみましょう。

40代の金融資産保有額(2021年度)は、

  • 平均:1,248万円(+268万円/30代比)
  • 中央値:500万円(+130万円/30代比)

でした。30代に比べて、全体的に金融資産保有額が増えていることは確実にわかります。ただし、中央値は平均値に比べて半分くらいの伸び率ですので、年代を重ねるにつれて、二極化はますます進んでいくことが考察されます。

そしてもうひとつ思うことは、10年の時間を経て、金融資産が130万円しか伸びていない(中央値で)ということは、年間の積み上げ額は13万円、つまり1ヶ月1万円くらいしか増やせてないということ。

個人の事情はあると思いますが、月1万円しか資産形成に回せてない状況というのは、やっぱり支出の最適化が大事なんじゃないかなーということです。

40代の金融資産保有額 2021年度

金融広報中央委員会(2021年度)『金融資産保有額(金融資産保有世帯)』

40代の金額別の割合を見てみると、30代では、300万円以下の方が約半数を占めていましたが、500〜700万円が半数以上を占めています。

  • 1000万円以上の金融資産を保有:31.7%(+10.7%)
  • 1500万円以上の金融資産を保有:20.8%(+7.2%)
  • 2000万円以上の金融資産を保有:14.3%(+5.6%)

となり、1000万円の金融資産を保有しているのは3人に1人はいることになります。かなり割合が増えてきました。

金融広報中央委員会(2021年度)『金融資産保有額(金融資産保有世帯)』

ファネルグラフも見てみると、500-700万円が1番のボリュームゾーンに変わり、次に1000-1500万円が多くなります。

30代・40代の金融資産を比較してみる

30代と40代の金融資産を比較してみると、ベース全体的に資産が増えていることは確認できます。

100万円未満100-200万円200-300万円300-400万円400-500万円500-700万円700-1000万円1000-1500万円1500-2000万円2000-3000万円3000万円以上
30歳代  18.812.49.18.25.211.19.37.44.94.04.7
40歳代  14.410.28.15.85.011.18.710.96.57.37.0

100万円未満の割合も4.4%減少しており、低金融資産者が減った一方で、全体的なボリュームゾーンが上がっており、資産の積み上げが進んでいくことが推測されます。

金融資産の区切りを500万円単位とすると、下記のグラフになります。どちらも100-500万円が最も多いボリュームゾーンになっています。

金融広報中央委員会(2021年度)『金融資産保有額(金融資産保有世帯)』

40代で2000万円以上を達成しているのは、14.3%ですので、10人に1.4人存在していることになります。

30代で資産2000万円を達成できるのか?

2021年1月、私が立てた目標

40歳までに資産2000万円を形成すること

でした。

2022年7月末現在の資産は、1,895万円です。

残り、105万円です。今のペースでいけば、今年中つまり30代のうちに2000万円を達成できそうです。(リセッションで株価大暴落したら不可能!)

30代のうちに、2000万円以上の金融資産を保有!

つまり上位8.7%に入れたぞー!!

という嬉しい現在地確認でした。すぐに40代に入って、その順位は下がりますが、いったん喜ばしいこととして自分を褒めてあげたいと思います。

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草原でヨガする女性

この調査からわかるもうひとつの事実。

金融資産100万円未満以下の人の多さ

です。これ、他人事ではありません。彼らは、老いても働き、病気で働けなくなると、年金や生活保護で生きていくことになります。それを賄うのは税金です。日本が税金で賄えなくなると、彼らは生活できなくなり、治安が悪化していくでしょう。

私が大好きな日本の未来が、大変なことに…。そうならないためにも、お金のことを考える人が少しでも増えるといいなと思っています!

支出を最適化する=無駄遣いしない

まずは支出を最適化することです。

30代の平均年収を見てみると

  • 300-500万円(月25-41万円):30.9%
  • 500-750万円(月41-62万円):30.3%

となっており半数以上を占めています。月25万円(年収300万円)の収入がある場合、手取りは約20万円です。本多静六先生

収入の25%を貯蓄・投資する

ことを目標にすると、月5万円を貯蓄し、残り15万円で生活するのが目標になります。これを続ければ、年間60万円、10年で600万円、20年後には1200万円の資産形成が可能になります。

月5万円の貯蓄が難しいと感じる方も多いかもしれませんが、無駄遣いをやめることで、達成することができるはずです。

支出の最適化は、自動化する仕組みを作ることが最も重要です。私はその癖を作るために3ヶ月節約チャレンジをして生活や考え方をガラッと変えてお金を貯められるようになりました。

まずは、貯蓄していく25%以外で生活する癖をつけてください。そうすれば、お金は貯まっていきます。

投資する=お金を働かせる

支出を最適化してお金が貯まってきたら投資を始めましょう。

お金を貯金しておくことは、お金を家で寝かせているだけなのと同じ。実はお金って働いてくれるんですよ!働いて稼いだお金は、あなたに入ってきます。つまり、あなたの代わりに働いてお金を稼いでくれるんです、お金が!

でも投資って難しいと思う方も多いと思いますが、私もそこから始めました。やってみると簡単だし、誰でもウエルカムな世界です。まずは、株を買うのではなく、インデックスの投資信託を積み立てて買い続けるだけでOKです。勉強不要です。

目標を定めて行動する=実践し続けることが重要

支出を最適化して投資をしたら終わりではありません。

それを続けていくことが重要です。まずは目的を定めましょう。

何歳までにいくらの金融資産を目指すのか?

例えば、30歳の時に、

60歳までに2000万円を貯めたいと決めたら、やるべきことは

30年間で2000万円を貯めること。

これを分解していくと、

年間66.6万円貯める(2000万円÷30年)

月5.5万円貯める(66万円÷12ヶ月)

という答えが導き出せます。これは投資した場合の利回りを計算していませんが、まずはこんなふうにシンプルに「自分は何年間、毎月いくらずつ貯めていけば目標を達成できるのか?」と考える癖をつけることが重要です。

まとめ:小さなことからコツコツと資産形成を

赤い花畑の女性

もうすぐ見えてきた資産2000万円。老後2000万円問題は、記憶に新しいですが、ひとりでいきていくためにまずはこのハードルをクリアできそうなことにひと安心しています。

お金が貯まってくるに従ってお金に対するウエイトは減っていき、代わりに豊かな暮らしや、人との繋がりに価値を感じるようになってきたのも良い心境の変化。お金が心の安定をもたらしているのだと思います。

今後もコツコツと資産形成をしながら、ご縁が結べば将来のパートナーを得て、機会があれば子どもを育てられる人生だといいなと思うのです。人生は自分次第。お金があっても幸せを得られるとは限りません。自分が信頼できる人と共に幸せな時間を過ごすことが自分にとっての素敵な時間の過ごし方かなーと思っています。

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