2022年10月14日、プレナス (9945)がMBOを発表しました。買付価格は2640円です。
プレナスがMBOで上々廃止
当社は、本日開催の取締役会において、本日公表した「MBOの実施及び応募の推奨に関するお知らせ」に記載される合同会社塩井興産(以下「公開買付者」といいます。)による当社の株券等に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)が成立することを条件に、2023 年2月期の期末配当予想を修正し、2023 年2月期の配当を行わないこと及び株主優待制度を廃止することを決議いたしましたので、お知らせします。
(略)
2.株主優待制度の廃止
当社は、本日開催の取締役会において、本公開買付けが成立することを条件に、毎年2月末日を基準日として実施していました株主優待制度を廃止することを決議しました。これにより、本公開買付けが成立した場合、2022 年2月末日時点での株主優待対象の株主様に対する株主優待をもちまして、当社の株主優待制度は廃止されることになります。
IRリリース
- 合同会社塩井興産がプレナスの株を買収(MBO)
- MBOが成功した場合、プレナスは上々廃止
- 上場廃止に伴って、株主優待も廃止
というのが、優待を楽しみにしていた私が読み取ったプレナスからのお知らせでした。
MBOとは?
MBOとはManagement Buy-Outの略。
経営陣(あるいは従業員)が自社の株式や一部の事業部門を買収して独立することを指します。たとえば、オーナーではない経営者が、事業の継続を前提として、オーナーや親会社から株式を買い取り、経営権を取得することなどが該当します。また、経営陣ではなく従業員が所属している部門を買収して独立する場合、EBO(Employee Buy-Out)と呼ぶこともあります。
SMBC日興
今回は、上場企業の株式を非公開にする際の手段として使われました。
MBOもTOBもM&Aの手法のひとつで、上場企業を対象とする買収の手段として活用されます。
MBOとTOBの違いは?
- MBO:自社の経営陣が株式の買い付けを行う
- TOB:は企業の経営権取得を目的とする外部の第三者が株式の買い付けを行う
今回はMBOですが、TOBを利用しています。買い付けを行う主体は買い付け期間や価格、買い付け予定株数などを公表。その内容に既存の株主が納得したら、市場で売却。もし、買い付け価格が低いと投資家が判断した場合には株式の売却に応じず、予定の株数を買い付けられずにTOBが不成立になります。
プレナスも、予定数の取得ができれば、上々廃止&株主優待廃止と発表しています。
プレナスの株価はどうなる?
MBO発表で、プレナスの株は、買付価格2640円で公開買付けされることが発表されました。
発表前、プレナスの終値は、1904円でした。
発表後、10月18日はストップ高で、2,320円をつけて、買付価格に近づいています。
買い付け期間は、10月17日から11月29日まで。
プレナス保有投資家は今後どうする?
プレナスを100株だけ保有して、優待取得を楽しみにしていた私。一度ももらえず、プレナス株を手放すことになりました。今後の私の選択肢はいくつかあります。
市場で売却する
上場廃止までに、通常通りに売却を完了します。一番簡単で手間がかからない方法です。
TOBに応募する
TOBに応募場合、指定された証券会社へ保有している株を移管する必要があります。
プレマスの買付代理人は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、auカブコム証券(復代理人)です。
指定の証券会社口座を持っていない場合は、開設する必要があります。
何もしない
TOBが発表された後、何もせずに株を放置しつづけた場合は、強制取得(スクイーズアウト)されます。これは、勝手にTOB価格で買い取られるので、手間はかかりません。
ただ、手続きに数ヶ月かかり、その間資金が拘束される上に、確定申告が必要になります。
私は、DoCoMoがTOBで上場廃止した際、数株だけ持っていたのですが、手続きが面倒で何もしなかったのですが、半年くらいかかってようやくTOB価格で換金できた記憶です。
市場で売却する(できればTOB価格で)
が、一番手っ取り早く、不便がないんじゃないかなーと思っています。
今回の私の利益
取得価格 | TOB価格 | 利益 |
196,500円 | 264,000円 | 67,500円 |
TOB価格で売却できた場合、私の利益は6.75万円です。NISA枠で購入しているので、売却益に税金がかからないのも嬉しいポイントです。NISA最高。
楽しみにしていた優待は1年間に2500円分ですので、優待27年分の利益です。
大好きなほっともっとの唐揚げ弁当(420円)に換算すると、160食分の利益です。
うん、よかった!お金はしっかり増えていました。ほっともっとのお弁当を優待で食べる夢は消え去りましたが、増えたお金を別の株に投資して、配当金でほっともっとの唐揚げ弁当を食べたいと思います。
(追記)
10月18日に2,634円で売却しました。NISA枠でしたので、無税。利益は66,900円でした。
短い間だったけど、ありがとう!プレナス、ほっともっとこれからも大好きだよ。
TOB価格で売却できれば最高!
DoCoMoのTOBは、数株でしたので、あまり実感なく過ぎましたが、プレナスは100株保有。ほぼ初めてのMBO・TOB体験です。M&Aでは価格が上がり、投資家に利益をもたらすことが多いので、優待投資は優待メリットだけではなく、思いも寄らないラッキー売買益を得ることもできるんだなーと改めて投資が大好きになりました。