なぜ給与は上がらないのか?経営者の気持ちになったら1秒でわかった!

なぜ給与は上がらないのか?経営者の気持ちになったら1秒でわかった!

投資を始める前、私は「こんなに頑張って働いて、こんなに成果が上がっているのに給与はたったの1万円しか上がらないのはなんで!」と憤っていました。自分の給与が上がらず、貯金ができないのは会社のせいだと思っていました。投資を初めてわかりました。経営者がなぜ労働者の給与をあげないのか、が。

業績がいいのに経営者が労働者の賃金を上げない理由

会社で会議

投資を始めてわかったことがあります。ここ10年で日本の企業は大きく成長し、収益をたっぷりと出せる体質になっていました。いざなぎ景気、アベノミクス、好景気と言われているのに、一般消費者はその恩恵を感じられていません。物価は停滞し、インフレは起こりません。

会社が利益を上げているなら、なぜ労働者はその恩恵を受けられないのでしょうか。

全労連ツイッターより

上記の通り、賃金上昇はほぼ横ばいです。経常利益は右肩上がり。なぜこうなってしまうのでしょうか。経営者の立場に立ってみると、その理由が見えてきます。

1人あたりの労働時間は増やせない

業務効率をあげることは重要ですが、1人8時間労働が基本。業務効率倍速にしても、16時間分が限度ではないでしょうか?16時間分を働けば、本質的には給与は倍になってしかるべき。しかしそうはなりません。その16時間分の労働が、デフォルト8時間分の労働になっていくのです。永遠のラットレース。

一度上げた給与は下げにくい

労働者の給与を上げるのは簡単ですが、下げるのは容易ではありません。給与を下げる場合、合理的な理由がある場合を除いて、社員の同意は必須。でも、「業績悪いから、給与半分でよろしく!」と言われてすぐにOKできる人はそうそういないはず。最悪裁判沙汰になることもあります。

給与を上げるメリットがない

給与を上げると、従業員のやる気が高まる…以外にメリットがありません。先に述べたように、給与が倍になったら倍の時間働くわけでもないはず。ソウルスト、経営者にとっては従業員の給与をどんどん上げていくメリットがほぼないのです。業績賞与でスポット的に支払いモチベーションをキープするのがベストではないでしょうか。

もし私が経営者だったら…

全労連ツイッターより

では私が経営者の立場に立ったらどこに利益を投資するか…を考えてみました。内部留保(企業の貯金のようなもの)はたっぷりある前提です(笑)。なぜなら、本当に日本の企業は今内部留保をたっぷり持っているのですから。上記では、労働者に内部留保を還元すべきとありますが、もしあなたが経営者だったら本当にそうしますか…?

増やすべきは株主配当

潤沢な資金があれば、さらに事業を拡大できます。そのためには、株主を増やすことが重要。多くの株主に支持される企業になるために、利益を順当に株主に配当する会社である必要があります。

上記の表からもわかるように、1999年から2017年までに賃金は横ばいですが、配当金は554.2まで伸びています。これは驚異的な数値です。

増やすべきは設備投資

伸長している企業の経営者であれば、より事業を伸ばすべく設備投資に利益を投資します。その設備投資はさらなる利益を生み出してくれるはずです。

増やすべきは従業員数

設備が整ったら、必要なだけ従業員数を増やします。そうすることでさらに事業が拡大できるからです。

最後に、従業員の給与 ←残りもの

今いる従業員に対してほんの少しだけ利益還元をしてモチベーションを高めます。全く還元しないと従業員の離職に繋がる可能性がありますし、そうすると業務効率が落ちてしまいます。ただし、多くを支払いすぎると、業績不振の重荷になりますし、なにより支払っただけの見返りがありません。

資本主義の現実

スーツのサラリーマン

会社(経営者)は、資本家(株主)にはお金を支払いますが、労働者には支払いません。利益の全てを還元するという契約になっていないからです。

労働者はいつまでたっても、自分が生み出した利益に対して、すべてを享受することができない仕組みになっています。その代わり、会社という組織に守られています。しかし、TOYOTAが「終身雇用は限界」というように、会社も従業員が守れなくなってきました。そうなった時、利益も十分に受け取れなかった従業員はどうなるのでしょうか。

私がはじめた3つのこと

祈る女性

いつまでも労働者でいて、「給料が上がらない〜」と嘆いていても自体は変わりません。上記のシステムに組み込まれている以上、給与が劇的に上がらないことは経営者の立場に立てば明確ではないでしょうか。そこで、私が始めたことは3つです。

会社の仕事はほどほどに。頑張りすぎない

もともと興味がなかったんですが出世については全く必要ないと考えるようになりました。仕事はほどほどに。会社という大きな看板があるからこそチャレンジできるものや自分の能力開発に寄与できることに絞りました。

定時退社とリモートワークもそのひとつです。ストレスをできるだけ減らしました。ただし今もらっているお給料分だけはきっちりと働きます。

株主になって利益を受け取る

上記のように株主には正当な利益還元が行われます。だから私は株主になりました。労働者では受け取れない利益。もちろんデメリットもあります。投資先の企業が倒産した場合、投資したお金はなくなります。

副業をスタート

前職の経験を生かして、ライターの副業を始めました。現在はブログ執筆のためにお休み中。月に3〜5万円くらいならコンスタントに稼げるようになりました。年収36〜60万円アップです。

まとめ

「なぜ、自分の給与は上がらないのか」と嘆いている暇があったら、労働者ではなく投資家になるべきです。投資で得られる金額が大きくなればなるほど、生活は楽になり、経済成長や好景気とともに自分の資産も増やすことができるはずです。頑張って働いていることは立派です。でもそれだけではお金は稼げないでしょう。私が配当金OLになった所以でした。

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