中国の思想家で、儒家の始祖・孔子。孔子の言葉を弟子たちが書物に残した『論語』には、投資家も参考にすべき名言が詰め込まれています。
孔子とは
春秋時代の中国の思想家で、儒家の始祖・孔子(こうし)。誰もが知っている偉人ですが、学生時代の記憶が残念ながらありません。孔子の教えをまとめた書物『論語』には、投資家にもう役立つ思想や名言があると投資家のジム・ロジャーズの著書で見たので、改めて注目してみました。
▼歴史から学ぶジム・ロジャーズ
投資家が心に留めておくべき孔子の5つの言葉
ジム・ロジャーズはもちろん、世界の経営者も参考にする孔子の言葉。
孔子から学べるのは、
周りに流されず自分で考えて自分の軸を持つこと
の重要性です。今尚語り継がれる偉大な思想家の名言を見てみましょう。
どんなにゆっくりでも進めばよい
子曰はく「譬へば山を為るが如し。未だ一簣(いつき)を成さざるも、止むは吾が止むなり。譬へば地を平らかにするが如し。一簣を覆すと雖も、進むは吾が往くなり」と。
孔子
「止まりさえしなければ、どんなにゆっくりでも進めばよい」
ジム・ロジャーズも心に響いた孔子の言葉。原文を見ると、かなり意訳されているが、意味は同じですね。
忍耐と辛抱強さは、人間にとって最も重要ようなことだとジム・ロジャーズは語っています。
投資をする上で、辛抱強く待ち続けることがいかに重要か、私自陣も今回のコロナショックで痛感しました。昨年の株高では、株価が割高だと感じ、自分の売買基準を満たしていないときにも株を買ってしまっていました。それが今では大きな含み損になってしまっています。(日産とか…)
どんなに周りが動こうとも、忍耐を持ってチャンスを待つ姿勢は、投資家なら絶対必要条件です。
中途半端に知ってるのは知らないのと同じ
子曰く、由よ、汝に之を知ることを誨えんか(おしえんか)。これを知るをこれを知ると為し、知らざるを知らずと為す。是れ知るなり
孔子
「わかっていることを知っているという。わかっていないことを知らないという。これが「知っている」ということだ」
ジム・ロジャーズの思想とも通じる孔子の名言です。ジム・ロジャーズは”知っているものだけに投資すべき”と提唱していますが、まさにこの孔子の考えとシンクロします。
中途半端に知っていることは、知らないのと同じ。本当に知っているものだけに投資しましょう。それこそ後悔がない投資になるはずです。
常に謙虚に学ぶ姿勢を持て
子曰く、学は及ばざるが如くせよ。猶(なお)之を失わんことを恐れよ。
孔子
「学ぶということは、まだまだ自分は十分ではないという思いを持ち続け、さらに身につけたものが失われないよう心がけよ」
勉強すると、自信が生まれて、謙虚さが失われてしまうことがしばしば。孔子は「常に謙虚であれ」と主張します。
また、知識は得たら終わりではありません。第一線から離れて学ぶことをやめてしまえば、どんなに優秀な職人も優れたスポーツ選手も腕が鈍ってしまいます。投資も同じく、学ぶことをやめてしまえば、企業分析の精度や世の中のトレンドを追う感度も鈍ってしまうのではないでしょうか。
どんなに成功しても常に謙虚に勉強する姿勢を持他なければ投資の世界で生き残ることはできないでしょう。
学んだら自分の頭で考えよ
子曰く、学びて思わざれば罔(くら)し。思いて学ばざれば殆(あやう)し。
孔子
「学んで、その学びを自分の考えに落とさなければ、身につくことはない」
読書をしたり、学ぶだけでは、知識は身につきません。インプットから自分で考えることで知識は身につきます。逆に自分で考えるだけだと独断的で視野の狭い人間になってしまい危険です。
成功するためには、どちらも同時に行うことが重要です。読書で知識を学び、それを元に自分の頭で考え、できればそれを行動に移すこと。考えているだけでは、何も変わりません。
小さな利益に目がくらむと大きな仕事を失う
小利を見れば則ち大事成らず。
孔子
「目先の小さな利益に惑わされていると、大きな仕事を成し遂げることはできない」
投資をしていると、小さな利益に目が眩んで、利確してしまうこともしばしば。しかし、そんな小さな利益を追いかけていると、後々の大きな成功を得ることはできません。短期的な目線でなく、長期的な目線で投資に挑むことで、大きな利益を得ることができるはずです。見習わねば。
まとめ:偉人から学べる投資の姿勢
歴史から学べることは、たくさんあります。そして、偉人から学べる思想もたくさんあります。学生時代は、日本史や世界史の授業が苦手でした。今となっては役立つことがたくさんあるのに…と思いますが、その頃の授業が暗記重視だったからだと思います。物語や彼らの言葉を読み返すと、人生においてとても大事なことが学べる分野だと思います。これから、歴史や偉人の本を重点的に学びたいと思います!
▼偉大な日本人投資家とは?